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地域の魅力を伝えよう!私たちの街大好きプロジェクト!

地域の魅力を伝えるためにTwitter等のサービスを利用して、いろいろな人の投稿に反応して、関連する地域の情報を発信するボットをプログラミングで作る。情報発信する時に気を付けることなどの情報モラルの学習も行う

実践報告
2020年2月: 2019年度実践報告 「高島学 教えたいな・知りたいな (唐津市立高島小学校)」 が公開されました
改訂履歴
2019年12月: 探究的な学習にするための授業実施時のアドバイス(「修正意見」)こちらからご確認ください

学習活動の概要

単元や題材などの目標

地域活性化のために地域の特徴や魅力について調べたり,それに尽力する人たちの努力について調べたりする。さらに,それをより多くの人に伝える手段を考え,実行していく中で情報手段を用いて情報発信する知識や技能,情報モラル等についても学ぶ。それらの学習を通して自分たちが住む地域の良さを実感し,地域を愛し,その発展について考えていくための資質・能力を育成することができるようにする。

単元や題材などの学習内容

探究課題:自分たちが住む地域の魅力を見つけ発信しよう

総合的な学習の時間の学習とプログラミング体験との関連

本題材は、新学習指導要領第3の2(9)の「第1章総則の第3の1の(3)のイに掲げるプログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を行う場合には、プログラミング教育を体験することが探究的な学習の過程に適切に位置付くようにすること。」に基づき指導するものである。

地域の魅力について調べた子どもたちに市町村の観光課の人から,Twitterを使った情報発信について相談される。必要な人に必要な情報を効率的に届けるための方法としてbotの存在を知り,効果的に観光案内botを動かすためのプログラミングを考える。

企業の協力内容
教材の提供
  • リプライ、リツイートなどBOTの活用方法とツイートする際の注意点
  • Twitterのより便利な使い方や使うときの注意点(情報モラル等)について

学習指導計画例(総時数:35時間)

0次:みらプロの授業を始める前の共通指導案(1時間)
目的

私たちの日常生活や社会において「技術」が活用されていることを理解するとともに、これからの未来について考えることで、この後に行われる企業と連携した総合的な学習の時間の授業に関心をもって取り組めるようにすること

  1. 現在の私たちの生活を便利にしている「技術」が存在すること
  2. 今後も様々な社会の問題を解決して未来を作っていく活動が重要であること
  3. それを担っていくのは私たち(児童)だという理解をすること
本時の展開
  • 生活を便利にしている「技術」を知る
    • 現在の生活の便利さが、昔は当たり前ではなかったこと
    • 現在でも様々な「技術」が私たちの生活を便利にしていること
  • 私たちの生活にはすでに様々な「技術」が導入されており、生活を便利にしてくれていることを知る
    • 学校・家の中にコンピューターやコンピューターに関連するものはありますか?
    授業資料(社会の問題を解決して生活を豊かにするために「技術」か゛使われている例)を参考に説明し意見の交流を行う
  • 様々な社会の問題を解決して、未来を作っていく活動が重要であることと、それを担っていくのは私たち(児童)だという理解をすること
  • 上記までの指導をふまえて、今後行う企業と連携した授業を説明する

1次:地域の魅力を見つけよう(11時間)
【課題の設定】(3時間)
  • 自分たちが住んでいる地域の魅力についてこれまでに学習して,知っていることを出し合う中で,自分たちが地域の魅力をあまり知らないことを認識する
    • 町たんけんでお世話になったお店の人やお気に入りやおすすめの場所
  • 市町村の観光課の人のお話を聞く中で,この地域には魅力がたくさんあるが,観光客があまり伸びていないことを知る
    • 自分たちの地域の魅力を見つけて発信したいなという思いを持たせる
【情報の収集】(2時間)
  • 情報を収集する方法を考える。
    • インタビュー
    • インターネット、郷土資料や書籍など
  • グループに分かれ、様々な収集の仕方で情報を収集する。
【整理・分析】(2時間)
  • 収集した情報について、整理・分析をする。
    • 思考ツールの活用
    • 地域の魅力をまとめる
【まとめ・表現】(4時間)
  • どのようなまとめ方が効果的か考え、まとめる。
    • 自分たちが見つけた地域の魅力を観光客に伝えるための方法を考える
    • 壁新聞、ポスター、パワーポイント、実際に案内する等(静止画や動画、グラフ等の活用)
  • ※各教科等で身に付けた資質・能力を表現に生かすことができるようにする。
  • 実際に観光客の人に案内するときの手順を考える
  • 実際に観光客の人に案内してみる
2次:もっと多くの人に伝える方法を考えよう(10時間)
【課題の設定】(3時間)
  • 観光案内をした経験を振り返り,新たな課題を設定する
    • 喜んでもらえたという経験や足りない情報を共有する
    • その中でより多くの人に調べたことを伝えたいという思いを持たせる
  • 観光課の人から観光情報のPRでやっていることを紹介してもらい,Twitterによる情報発信について依頼してもらう
    • より多くの人に届けるためにTwitterを使った情報発信をしよう
【情報収集】(2時間)
  • Twitterの用意した資料を左脳に,Twitterによる情報発信について知ろう
    • Twitterの機能の紹介(資料)
【整理・分析】(2時間)
  • Twitterでどんな内容を紹介すればいいか考え,足りない情報はないかを考える
  • ※足りない情報があればさらに情報収集する時間をとる
【まとめ・表現】(3時間)
  • Twitterの投稿の形で自分たちが調べたことを表現する
  • 投稿のリストを観光課の人にプレゼンして意見をもらう
3次:より良いTwitterの活用法を考えよう(14時間)
【課題の設定】(3時間)
  • 観光課の人からの感想から、投稿の内容のチェックやもっと効率の良い方法を考える必要があることを知る
    • この表現で大丈夫かな?嘘はないかな?間違った伝わり方はしないかな?
    • もっと効率的につぶやく方法はないかな?
  • Twitterのより便利な使い方や使うときの注意点(情報モラル等)についてのビデオを視聴する
    • 自動リプライ,リツイート,botの活用方法とツイートする際の注意点等
  • Twitterをもっと効果的に活用するにはどうすればよいか、考えよう
【情報の収集】(6時間)
  • これまでにやった観光案内の手順を振り返る
    • 誰に,どんな順番で案内したか
  • Twitter上のPR成功事例と失敗事例を集めて,特徴を見つける
  • プログラミングの基本的な考え方や仕組みについて知る
    • 適切にbotを運営するためには発言する内容のリスト化に加えて,リツイート,リプライのためのキーワード設定とリプライのための文章を適切に準備しておく必要があることを理解する
プログラミング体験例
目的

自分たちのまちに興味を持った人に、街の魅力を伝えてもっと好きになってもらう

実施内容
  • Twitterボットの設計をする
  • チームに分かれて、ロジックの設計を行う
  • (先生) BOTのセットアップをする
Twitterのボットを開発するには様々な方法がありますが、ここではPrograChatを使う例を紹介します。
詳細は、Twitterボットを使って町を紹介しよう(指導者用資料)を確認してください。 (Word版はこちら)
【整理・分析】(2時間)
  • 観光案内の手順をフローチャートの形で表現する
  • フローチャートをもとにbotをプログラミングする
  • 仮想空間でbotを運営し,情報モラルの視点から発言内容やリプライ内容を検討する
【まとめ・表現】(3時間)
  • 完成したbotを観光課の人に提案する
  • 発信した内容について、地域やその他の様々な人々から感想をもらう。
  • これまでの活動を振り返り,できるようになったことや新たな課題を設定する
    • Twitterを使っていない人にも伝えるためにはどうすればいいかな。
探究的な学習にするための授業実施時のアドバイス(「修正意見」)

こちらの学習について、「修正意見」生かした指導例別案を追加しました。学校での指導計画作成にご利用ください。 (指導案別案作成にご協力頂いた先生方はこちらに記載しています)

  • 生活科での地域についての学習が充実している→それをさらに充実させる,というイメージをもちたい
  • 市町村の観光課に依存するので根回しが必要
  • 店の人,商店街の人のPRを請け負うのが良いかもしれない
  • 13歳未満がサービスを利用できないという問題の解決と,そのことを小学生にしっかり理解させることが,情報モラルという観点から重要。
  • 実際にTwitterを利用した観光ルート推薦というような事例もあるようなので,それらを集めてどこかで紹介することもできる。
  • 地域における観光資源のリストアップ
  • 観光資源と言えなくても,「スケッチするためによい」「せせらぎの音を聞くのによい」「お店の人との会話が楽しい」というような,ちょっとした良さを探す。
  • 従来からの観光資源に「新しい観光資源」を加えて,PRしたいという思いを持たせる
  • 通信メディア(情報のプッシュとプル,Twitterはインターネットを利用しているのに実はプッシュ)についての学習をしておく。→「Twitterのようなプッシュ型のオンライン・メディアも取り入れたい」という観光課からの要請につなげる。
  • 観光課の意見=「いちいち投稿するのが面倒臭い,自動的にできたらなぁ」←プログラミングで解決できないか ←連携先の観光課や商店主が,情報提供できるように枠組みをくつる,というような流れに落とし込む。

こちらの指導案と協賛企業連携にご興味のある学校関係者は、

こちらからお申し込み・相談ください。

お申込み(2020年5月15日 正午まで)