こちらの指導案はみらプロ2019年度の指導案で、2020年度は募集をしていません
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地域の魅力を発信しよう!
動画を活用した情報発信について学び、プログラミングで作ったアニメーションを使って、地域の魅力を発信する。
2020年2月:2019年度の実施で終了。アーカイブに移動
学習活動の概要
地域の魅力を発信する活動を通して、地域の良さに気付いたり、地域に貢献しようとする態度を養ったりするとともに、情報化社会の中でよりよい発信の方法を考えることができるようにする。
探究課題:町づくりや地域活性化のために取り組んでいる人々や組織(地域経済)
- 知識・技能
- 地域の実態を知る。
- 地域の魅力を支える人々の努力や工夫に気付く。(地域の連携、努力)
- 情報化社会の良さや問題点、情報モラルについて理解する。(背景、原因、影響)
- プログラミング的思考による表現の方法が分かる。
- 思考力・判断力・表現力等
- 身近な地域のひと、もの、こと、から発信したい課題を設定し、よりよい発信に向けて、内容や方法を吟味し、表現することができる。
- 学びに向かう力、人間性等
- 友達と協働して課題を解決する態度や地域に進んで関わったり、地域に参画したりする態度を養う。
- 情報や情報技術を適切に活用する態度を養う。
・本題材は、新学習指導要領第3の2(9)の「第1章総則の第3の1の(3)のイに掲げるプログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を行う場合には、プログラミング教育を体験することが探究的な学習の過程に適切に位置付くようにすること。」に基づき指導するものである。
・地域の魅力を発信する成果物作成(アニメ動画作り)の際にプログラミング体験を関連させる。
・提案したい内容をScratchで整理することで、論理的に考え、成果物の質の向上を図る。
・注意事項:YouTubeは利用規約上、13才未満による利用を認めていないサービスである。児童によるYouTubeの視聴については、保護者と共に行うことが想定されたサービスであり、また、動画の投稿についても、13才未満の児童が行うことは認められていない。従って、授業の実施に際しては、授業内で作成される動画の公開を教師の責任で行うことはもちろん、家庭での利用に際しても、保護者の適切な監督の下で行われるように指導することが必要である。例えば、保護者向けに、YouTubeの利用上の注意点を周知徹底する資料を配布し、必要に応じて説明会を行う、などの対応が考えられる。
資料の提供
- YouTubeが世の中を変えたことは何か
- 個人や地域が情報発信している例
学習指導計画例(総時数:35時間)
目的
私たちの日常生活や社会において「技術」が活用されていることを理解するとともに、これからの未来について考えることで、この後に行われる企業と連携した総合的な学習の時間の授業に関心をもって取り組めるようにすること
- 現在の私たちの生活を便利にしている「技術」が存在すること
- 今後も様々な社会の問題を解決して未来を作っていく活動が重要であること
- それを担っていくのは私たち(児童)だという理解をすること
本時の展開
- 生活を便利にしている「技術」を知る
- 現在の生活の便利さが、昔は当たり前ではなかったこと
- 現在でも様々な「技術」が私たちの生活を便利にしていること
- 私たちの生活にはすでに様々な「技術」が導入されており、生活を便利にしてくれていることを知る
- 学校・家の中にコンピューターやコンピューターに関連するものはありますか?
- 様々な社会の問題を解決して、未来を作っていく活動が重要であることと、それを担っていくのは私たち(児童)だという理解をすること
- Society5.0のムービーを鑑賞 (2020年1月で公開停止)
- 上記までの指導をふまえて、今後行う企業と連携した授業を説明する
事前課題:保護者と一緒にYouTubeにある役に立つ動画を探してみよう(ねらい: YouTubeが、多様なコンテンツを提供するプラットフォームであることを体感する)
※上述の通り、事前に保護者向けの情報提供を行う。
【課題の設定】(2時間)
- YouTubeが世の中を変えたことは何か
- YouTube、YouTubeクリエイターはなぜ人気なのか考えよう!
- グループでのディスカッションTV番組とYouTubeとの対比
(個々人が好きなことを発信している。チャンネルの数が無限にあるので多様性がある、コメント欄があって、ファンやクリエイターの間で交流がされている、検索ができる、リコメンド(推薦)、関連動画があるので次々に動画を見つけられるなどの意見がでることを期待)
- グループでのディスカッションTV番組とYouTubeとの対比
- (上の投げかけへのまとめとして)ニッチな情報を発信できる、検索できるYouTube
- 例えばYouTubeの動画を見て世界チャンピオンになったやり投げ選手の話
- YouTubeはなにを変えたのか、変えようとしているのか
- https://www.youtube.com/intl/ja/yt/about/
※YouTubeをよく知らない児童がいることも考えられるため、考える前にYouTubeについて説明などが必要 - テレビで番組を見るのとYouTubeで動画を見るのはどこが違う?
- 検索やリコメンド、関連動画の仕組みなど、プログラミングによって実現される機能も、テレビとYouTubeの大きな違い。
- 一番最初のYouTubeの動画(https://www.youtube.com/watch?v=jNQXAC9IVRw)YouTubeを作った人たちは、プログラミングによって、動画をインターネットを通じて公開する仕組みを作った。
- https://www.youtube.com/intl/ja/yt/about/
- YouTube、YouTubeクリエイターはなぜ人気なのか考えよう!
- 情報発信のツールとしての、YouTubeを知り、インターネットを使えば何かを学ぶだけではなく、世の中に発信できることを知る
- 例1: 個人による情報発信
- 英会話や授業の動画など、個人でYouTubeを活用して情報発信している例を見る。
- 例2: 地域の情報発信
- いばキラTV
- https://www.youtube.com/channel/UCErkC29SJY8RGSpIJa9qJoA
- 茨城県の魅力を伝える動画サイト「いばキラTV」
- 茨城の観光スポット,グルメから県内スポーツシーンまで,茨城の様々な魅力を映像で発信しています。
- 日本初の自治体公認Vtuber・茨ひより動画シリーズも展開中
- https://www.youtube.com/playlist?list=PLTFO1tp2jqZ3sBbUWnIibuCnKYu9lyXlR
- いばキラTV
- 例1: 個人による情報発信
【情報の収集】(4時間)
- YouTubeで発信できそうな、地域の魅力を調査する
- 行政
- 商店街
- 地域住民
- 公共施設
- 自然
- イベント
【整理・分析】(4時間)
- 収集した情報について、どのような人々をターゲットに発信すると効果的か、整理・分析をする。
【まとめ・表現】(2時間)
- 収集した情報の中から地域の魅力やその魅力をYouTubeでどのように効果的に発信したいかについて、理由と併せて、文章でまとめる。
- ※文章にまとめることで考えを整理する。根拠を踏まえた提案とする。
【課題の設定】(2時間)
- 地域を紹介するアニメーションを作る上で、誰をターゲットに、なにを見てほしいかを考える
- 街に住む人々をターゲットに、商店街のお店についてより深く知ってほしい
- 観光に街を訪れる人をターゲットに、街の自然や、イベント等、なかなか観光客が訪れない場所をもっと知ってほしい
- 同じ学校の下級生をターゲットに、公民館で行われている面白い取り組みをもっと照会したい
【情報収集】(2時間)
- Scratchで、プログラミング体験をして、プログラミングの初歩を学ぼう!
- 猫逃げなどの製作を通して、プログラミングの初歩を体感する。
【整理・分析】(4時間)
- プログラミング体験で学んだことと、課題の設定で決めた内容を元に、どんなアニメーションが作れそうか絵コンテを書いて整理する
- 絵コンテのテンプレートはこちら
- 動画を配信する際の注意事項について学ぶ。なお、以下の事項については、指導する教師が十分に理解することが必要であるので留意する。
- YouTubeで動画を公開するためには、13才以上であることが必要なことをまず説明する。(家庭で利用する場合、保護者と一緒に行うことが必要。)
- 利用規約
- コミュニティガイドライン
- 著作権など
- https://creatoracademy.youtube.com/page/lesson/copyright-guidelines?cid=bootcamp-foundations&hl=ja#strategies-zippy-link-3
- 動画の公開に際しては、第三者のプライバシー、商標権その他の権利を侵害しないよう注意する。
- より多くの人に見てもらう工夫について学ぶ
- YouTubeで動画を公開するためには、13才以上であることが必要なことをまず説明する。(家庭で利用する場合、保護者と一緒に行うことが必要。)
【まとめ・表現】(6時間)
- 実際にScratchで、街の魅力を紹介するアニメーションを作る
- 1次の学習で、YouTubeにプログラミングによって実現される機能があることを知ったことを振り返り、プログラミングを体験してみよう
- Scratchでアニメーションに声を吹き込む (Scratch 2.0には、プログラミングしたものに音を吹き込んで、動画として書き出す機能が備え付けられています)
目的
Scratch 2.0 オフラインエディタで、街の魅力を紹介するアニメーションを作る
【課題の設定】(2時間)
- まずは自分達で動画を見せあい、改善点を指摘する。
- ただ悪いところを指摘するのではなく、より良くするにはどんなアイデアがありえるかを議論する。
【情報の収集】(2時間)
- 完成した動画を動画の対象となる地域の人に発表する。
- 得た評価(感想)から、動画をよりよくするための新たな課題を設定する。
【整理・分析】(5時間)
- 課題を解決するための方法を考え、動画を修正したり、アニメーションを改善したりする。
- 教師が完成した動画を確認し、YouTubeに公開する。
- 参考: YouTubeクイックスタートガイドの「YouTubeの基本」
【まとめ・表現】(3時間)
- 改善したアニメーションと動画を地域の人に発表する。
- これまでの活動の良さ、成長したこと、自分たちの地域について考えたことなどについてクラスで交流する。
- 各自振り返り作文にまとめる。
こちらの学習について「修正意見」を頂きました。学校での指導計画作成にご利用ください。 (修正意見にご協力頂いた先生方はこちらに記載しています)
- YouTubeと街の魅力をつなげるために、街の魅力についての探究→発信したくなる→動画で発信する方法があることを知る→YouTubeで発信する、といった文脈を意識する。
- 町の魅力発信のためには、視聴者のニーズに答える仕組みがほしいという文脈が必要。
- 関連動画が表示される体験は面白い。他の児童と表示されるものが違う様子を見せて、自動的に個別最適化されていることを伝える