身近な人の仕事やゲームを作る仕事を学んで、私たちの未来やキャリアを考えよう
仕事について,調べる中で自分のキャリアについて検討する。
- 2020年2月: 初版公開
- 2020年4月: 動画公開
学習活動の概要
仕事について,調べる中で自分のキャリアについて検討する。 まずは身近な人に仕事についてインタビューする中で,仕事内容,その仕事に必要なスキル,仕事をする上で大事にしていることについて検討する。その中でもっと知りたい仕事について3種類程度をインタビューや体験を通して調べながら,追求する。 情報収集のために,ゲストティーチャーへのインタビュー,職場体験,そして,プログラミング体験を行う中で,それぞれの仕事の情報を集める。 それぞれの仕事について知ったことや気付いたことを整理していく中,どの仕事にも共有するものに気づき,「仕事をする上で大切なこと」と「理想の未来に向けてこれから自分がしていくこと」を未来予測発表会として表現する。
知識及び技能
- 仕事をする上でもいろんなことを大事にしていることを理解する中で,仕事をするということについての概念を理解する。
- 一つの仕事でもいろんな人が関わっていることを学ぶ中でそれが自分の生活と深く関わっていることを理解する。
- 収集した情報と情報との関係を、図や文章にまとめることができる。
思考力、判断力、表現力等
- キャリアについての思いと実際働いている人との比較を通して,そこで大事にされることは何かなどの課題を設定することができる。
- 解決に必要な情報を、手段を選択して収集することができる。
- 必要な情報を取捨選択したり、複数の情報を比較したり関係付けたりしながら解決に向けて考えることができる。
- 相手や目的に応じて、自分の考えをまとめ、適切な方法で表現することができる。
学びに向かう力、人間性等
- 活動を通して、自分の生活と仕事とのかかわりを見直そうとする。
- 体験したことや自分と違う考えを生かしながら、協働して課題解決に取り組もうとする。
- 課題解決の状況を振り返り、あきらめずにキャリアの方向性の検討に取り組もうとする。
本単元は、学習指導要領第5章総合的な学習の時間第3の2(9)後段部分「第1章総則の第3の1の(3)のイに掲げるプログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動を行う場合には、プログラミングを体験することが、探究的な学習の過程に適切に位置付くようにすること。」に基づき指導するものである。
本単元は,プログラミングを体験することで仕事に必要なスキルや大事にしていることを理解することに加え,プロのすごさも気付くことで実際にプログラミングをしてみたいという思いを喚起する。 実際にゲームをプログラミングしてみることで普段,何気なく接しているゲームの表現に込められたプロの工夫に気づき,プロが持つスキルと消費者に対する思いに気づかせていく。 プログラミング体験後は,その体験の中で感じたことや気付いたことを整理し,さらに,他の職業について調べたこととの違いを整理していく中で,自分のキャリアについて検討する材料とする。
【ポケモン公式】ビデオ教材、プログラミング体験のサンプル等の提供
- ビデオ教材:①ポケモンのゲームがみんなの手に届くまで
- ビデオ教材:②ゲームを作るお仕事インタビュー
- ビデオ教材:③ポケモンでプログラミング Scratchでつくってみよう
- ビデオ教材:④ポケモンでプログラミング プロのゲームから学ぼう!
※Scratchサンプルを含むポケモンのイラスト素材のダウンロードは、利用規約に同意いただく必要があります。ダウンロードページは登録いただいた学校に個別に御連絡します。
学習指導計画例(総時数:23時間)
目的
私たちの日常生活や社会において「技術」が活用されていることを理解するとともに、これからの未来について考えることで、この後に行われる企業と連携した総合的な学習の時間の授業に関心をもって取り組めるようにすること
- 現在の私たちの生活を便利にしている「技術」が存在すること
- 今後も様々な社会の問題を解決して未来を作っていく活動が重要であること
- それを担っていくのは私たち(児童)だという理解をすること
本時の展開
- 生活を便利にしている「技術」を知る
- 現在の生活の便利さが、昔は当たり前ではなかったこと
- 現在でも様々な「技術」が私たちの生活を便利にしていること
- 私たちの生活にはすでに様々な「技術」が導入されており、生活を便利にしてくれていることを知る
- 学校・家の中にコンピューターやコンピューターに関連するものはありますか?
- 様々な社会の問題を解決して、未来を作っていく活動が重要であることと、それを担っていくのは私たち(児童)だという理解をすること
- Society5.0のムービーを鑑賞 (2020年1月で公開停止)
- 上記までの指導をふまえて、今後行う企業と連携した授業を説明する
【課題の設定】(4時間)
- 「働く」をテーマに探究することを伝える
- 働くってどういうことか考える
- 身の回りにある職業を調べる
- 「働く」について知りたいことを考える
どんな仕事があるのか,何に気をつけてやっているのか課題を設定する
僕たちは今のうちに何をしておくべきか仕事をしている人が何を大切にしているかを調べて, 未来に向けて準備しよう
- 身近な人に「働く」ことについて聞いてみよう
- 「働く」とはどういうことかを調べるために何をするかを考える
身近にいる働いている人たちにインタビューをしてみよう- どんなことを聞けばいいかを整理しよう
仕事内容や仕事を行うためのスキル
仕事をする際に何を大事にしているか
- 調べてきたことを共有しよう
- どんな答えがあったかな
- 働くとはどういうことか,何を大事にしていたか
人の役に立つために働いているんだな。 もっと他の仕事についても調べてみたいな
- もっと知りたい仕事はあるかな
- 身の回りや将来なりたい仕事にどんな仕事について知りたいかを検討しよう
なりたい仕事,身の回りの仕事から3種類くらいの仕事に焦点を当てる- ①. 周りの人に仕事内容についてインタビューできるような仕事(一般企業等)
- ②. 職場体験に行って実際に体験できるような仕事 (周辺の工場やスーパーなど現地に見学等が可能なもの)
- ③. ゲーム制作会社(ポケモン社提供のビデオ資料等による情報収集が可能)
【情報の収集】(13時間)
- ① の仕事についてインタビューの準備をしよう
- どんな仕事なのかを本などで調べてみる
- 何を聞けばいいかを考える
- ① の仕事についてゲストティーチャーにインタビューをしよう
- ① のインタビューしたことから分かったことを整理しよう
- どんな仕事だったか,どんなスキルが必要だったか,何を大事にしていたか,仕事の手順を整理する
- ② の仕事について体験の準備をしよう
- どんな仕事なのかを調べていく
- 体験するときの視点について整理する
仕事内容,働いている人のスキル,大事にしていること ① と同じところ,違うところ
- ② の仕事を体験する
- ② の仕事体験から分かったことを整理しよう
- どんな仕事だったか,どんなスキルが必要だったか
- 何を大事にしていたか,仕事の手順,①の仕事との違い
- ③ ゲーム制作について調べよう
- 何について調べる必要があるかを整理する
- 映像を視聴し,どんな仕事があったかを整理する
- ポケモンのゲームがみんなの手に届くまで
- ゲームを作るお仕事インタビュー
- ポケモンのゲームがみんなの手に届くまで
- グループに分かれてそれぞれの仕事内容について映像を視聴し,整理して報告する
いろんな人がゲームをしてくれる人のことを考えて僕たちのもとに届いているんだな
- ③ のゲーム制作に関連して、ポケモンを捕まえるゲームを作ってみよう(プログラミング体験)
- ビデオ教材を活用して、プログラミング体験を行う。
- ポケモンでプログラミング Scratchでつくってみよう
- ポケモンでプログラミング プロのゲームから学ぼう!
- ポケモンでプログラミング Scratchでつくってみよう
- ビデオ教材を活用して、プログラミング体験を行う。
目的
Scratchの体験、ポケモンを捕まえるゲームの制作を通して、ゲーム制作の仕事の一部を体験する。
実施内容
- Scratchの基本的な考え方や仕組みを学ぶ
- 提供されるポケモンのイラスト素材を活用して、ポケモンを捕まえるゲームを制作する
- プロの作ったプログラムをみて改良を進める
- プロが作ったものと比べてみよう
- 自分たちの作ったものとの違いはどこかな?
- その違いから感じたことは何かな
1つの仕事の中にこんなにいろんな人が関わっていて, それぞれに消費者の幸せのことを考えているんだな※ ここでそれぞれの興味のある仕事について調査計画を立て,インタビューなどを行いながら調べるような活動を入れることも可能
他の仕事のことについても知りたいな
【整理・分析】(2時間)
- 仕事をするために大事なことを整理する
- 親へのインタビューや、地域の方の仕事、ゲーム制作の体験などから気づいたことの人との関わりから学んだことを整理,分析しながら仕事をするために大事なことについてまとめる
- それぞれ調べてきた仕事に必要なスキルや大事にしていることなどを3つのベン図で整理する
- そこからピラミッドチャートを用いて,仕事をするために大事なことは何かを整理する
【まとめ・表現】(4時間)
- 働くってどういうことだろう
- 働くってどういうことかをまとめ,そのために自分は今何をすべきかを考える
- これから仕事をするために僕たちが大事にしなくちゃいけないことはなんだろう(イメージマップ)
誰を幸せにするか,自分は何ができるかを考える
- 自分の未来予測の準備
- これまでの経験を踏まえて,今の自分のなりたい職業とそのために今すべきことをまとめる
- 自分の未来予測、未来像として発表資料をまとめる
- 自分の未来予測をする